VTuber / 独自解説
VTuberの切り抜き動画を作る前に:事務所ガイドラインとYouTubeの収益化ルール
切り抜きを認めている事務所でも、登録の手続きや元動画のURLの記載、メンバー限定配信の扱いなどの条件があります。ホロライブとにじさんじのガイドライン、YouTubeの再利用コンテンツの基準を読み比べました。
公開・資料確認: · 制作:TrendScope(AI支援)
公式資料をもとに構成・執筆し、比較表と判断例を加えた解説です。実機測定・試遊結果ではありません。資料に基づく説明には出典を付け、架空の例は本文中に明記しています。
確かめるルールは2つある
切り抜き動画には、配信の権利を持つ事務所のガイドラインと、投稿先のYouTubeのルールの両方がかかわります。事務所が切り抜きを認めていても、YouTubeの収益化の基準を満たすとは限りません。逆に、YouTubeで収益化できても、事務所のガイドラインに反すれば削除の対象になります。
この記事では、ホロライブプロダクション(カバー株式会社)とにじさんじ(ANYCOLOR株式会社)のガイドラインを例に、確かめる項目を整理します。2026年11月2日に公開ページを確認した内容で、両社に問い合わせたものではありません。ほかの事務所や個人勢には、それぞれのルールがあります。
ホロライブとにじさんじの条件を読み比べる
次の表は、両社のガイドラインから切り抜きに関係する項目を当サイトでまとめたものです。
| 項目 | ホロライブ | にじさんじ |
|---|---|---|
| 登録 | 切り抜きチャンネルの登録制度あり。登録すると削除の前に連絡が来る | 投稿の前に専用フォームでの登録を求めている |
| 元動画の記載 | 概要欄の冒頭に元動画のURLとタイトル | 元の配信・アーカイブのURLを概要欄などに記載 |
| 収益化 | 広告収益を含む収益化機能の利用を認めると明記 | 切り抜きの収益化を明示的に認める文は見当たらない |
| 使えない配信 | メンバー限定動画、チケット制ライブなどの有料コンテンツ(特別な許可がない場合) | メンバー限定動画などはガイドラインの対象外で、無断転載には法的措置を含めて対応 |
| そのほか | アーカイブ公開前の投稿をしない。自分の著作物としてコンテンツIDに登録しない | 編集で発言を誤解させること、名誉を傷つけること、本意から離れた刺激的なサムネイルを禁止 |
出典はホロライブプロダクション「二次創作ガイドライン」(2026年8月31日改定)とANYCOLOR「二次創作ガイドライン」(2025年5月23日改定)です。にじさんじの収益化については、ガイドライン第1条第3項が、ゲーム実況や歌ってみたなど同社が独占的に権利を持たない作品をもとにした二次創作を、権利者の許可なく収益化して投稿しないよう求めています。収益化を考える場合は、全文を読んだうえで同社の案内に従ってください。
配信の中にある「別の権利」に注意
ゲーム実況や歌枠の切り抜きでは、映っているゲームの映像や歌っている曲に、事務所とは別の権利者がいます。ホロライブのガイドラインも、同社が権利を持たないコンテンツが含まれる場合は、その権利者の規約に従うよう求めています(出典)。
当サイトとしては、切り抜く場面を選ぶときに「この画面に映っている物の権利者は誰か」を一度考えることを勧めます。雑談の場面は事務所のガイドラインだけで足りることが多い一方、ゲームの場面はそのゲーム会社の配信ガイドラインも確かめる必要があります。
YouTubeで収益化するには「独自の価値」が要る
YouTubeのチャンネル収益化ポリシーには「再利用されたコンテンツ」の基準があります。他人のコンテンツに独自の解説や実質的な変更、教育やエンターテインメント上の価値をあまり加えていないチャンネルは、収益化の対象外になります。ほとんど説明のないクリップを集めただけの動画は、収益化できない例に挙げられています。出典:YouTubeヘルプ「YouTube のチャンネル収益化ポリシー」
この基準は、元のクリエイターの許可があっても当てはまることがあり、著作権の申し立てとは別に判断されます。違反すると、動画単位ではなくチャンネル全体で収益化が無効になることがあります(出典)。事務所の許可があることは、YouTubeの審査を通る理由にはならないということです。
字幕で発言の背景を補う、関連する場面を組み合わせて流れが分かるようにするなど、見る人にとって元の配信にない価値を加えることが、収益化の面でも大切になります。
投稿前に確かめる5項目
- 事務所:所属事務所のガイドラインの最新の改定日を確認し、登録が必要なら登録を済ませる。
- 元の配信:メンバー限定やチケット制の配信でないか。アーカイブが公開されているか。
- 別の権利:ゲームや楽曲が映っている場合、その権利者のガイドラインを確認する。
- 表現:タイトル・サムネイル・編集が、発言の本意から離れていないか。
- 記載:概要欄に元動画のURL(事務所の指定があればタイトルも)を書いたか。
このリストは当サイトで作成した確認の目安です。迷う点があるときは投稿を急がず、事務所のガイドラインの問い合わせ先の案内に従ってください。